一部のauショップでも端末購入時に転売対策が案内、箱にフルネーム記入の店舗もあり

以前よりドコモショップは紹介してきているが、いわゆるキャリアショップと呼ばれるauショップ(au Style)においても、端末販売において、転売対策を案内している店舗がある事を確認した。

「当店では端末販売はお客様のご利用を前提とさせて頂きます。」として、

・転売目的はお断り
・回線契約の有無に関わらず1人1台限り
・商品は開封
・電源を入れて動作確認
・システムに購入情報登録
・過去に購入履歴がある場合、購入を断る場合がある

などが大々的に案内されている。

 

そして、さらに店舗によっては以下の場合もある。




・端末を梱包している箱に購入者の名前をスタッフが記入して渡す

どこかの量販店のゲーム機で似たような対策を行っていたような気がする。

普通に使っていて、その内中古ショップで売却したい場合も影響を受けるような対策だ。そこまでやるかとも思ってしまう。

結局、回戦契約の割引上限が2万円までと規制したどこかの誰かのせいで、市場が是正されるどころか新たな歪みが生まれてしまっており、上記の様な制限は設けられてはいるが、現時点でこれといった決定的な解決策ははない状態だ。

解決方法としてさらに規制を強化すべき、覆面調査を増やす、割引をなしにする、キャリアの端末販売を禁止させるという案も出ているようだ。

総務省の議論は「携帯4社横並び」を作る“モグラたたき会議”だ|ケータイWatch

 




その内2年縛りなどが復活しそうな気がしないでもないような勢いだ。
上のリンクにもあるように、考えた人たちは、自分たちがこれまで打ち出した内容を見つめ直す必要もあるのではないかと思われる。

割引なしにする店についても、現状、MNP以外でも新規や機種変更でもそれなりに受けられる。しかし中には端末単体購入が断られたので、総務省に通報するような人もいるようだが、単体購入にしか目が行っていないのだろうか。
単体購入できないなら割引が全て消滅しても良いというタイプなのだろうか。そんなに定価で買いたいのだろうか。

 

個人的にネットでよく聞く、キャリアは端末販売禁止して回線だけを売れというのも少々暴論だと思っている。
キャリアでの購入が9割、SIMフリー市場1割という日本において、今更完全分離はかなり無理があるのではないだろうか。
キャリアが端末を扱わないという事は、販売とサポートは全てメーカー任せになってもおかしくもないだろう。
ただでさえ存在感のないメーカーは、どこまで販路とサポート体制等が構築できるか、できたとしても、それが端末代金に上乗せされる可能性も十分ある。

オンラインプラン開始直後ですらキャリアの対象外機種で申し込もうとして、拒否されブログで文句を言う人間も見掛けた。このような人は背後にはもっといる事だろう。

もちろんキャリアもある程度それらに関してサポートできる部分もあるだろうが、現在のようなサービス体制がそのまま続くとは考えにくい(サポートにしても電話や店頭に駆け込めばすぐに代替機や交換品が出てきたり、数日以内の交換品送付など)。

 




販売の部分でも、都市部の大きな家電量販店なら色々選択肢もあるだろうが、郊外や地方の量販店では見掛けない場合もあるかもしれない。
中にはキャリアショップなんていらないという論も耳にするので、そうなれば選べる端末がさらに偏るだろう。
ネットで買えば良いという意見もあるだろうが、実物を見る機会も減少すると考えられるので、それで買える人がどの程度いるだろうか。オンライン購入も現状そう利用率は高くないデータが出ていたはずだ。

キャリアを挟まないとう事で、一部で喜ぶ人もいるだろうが、過去にはメーカー販売のSIMフリーモデルでは、国内向けではなく、海外向け周波数に対応したモデルが日本で間違えて売られていたというとんでもない事態もあった。

キャリアで販売するモデルも不具合など色々あったりはするが、メーカー販売だとそれ以前の問題もが出てくる場合がある。

また、単純に何故端末と契約が一緒にできないのか、面倒だという人も出てくるだろう。それで困っていないという人もいるだろう。

MNPが思った程促進されていないというデータもあるが、世の中それ程困っていないのかもしれない。大手のオンラインプランの契約者も現在それ程多い訳ではない(ahamoで300万契約だった気がする)。
本当はMNPしたいが、キャリアが嫌がらせしているのでMNPしたくてもできない状況になっているという推測は、やや疑問が残る。
きっと動くのが億劫なだけだろう。意識があれば、規制をどうこうする前に既にMNPでMVNOなどに移っているはずだ。

端末と回線が分離するという事で、もし不具合があった場合、どちらに聞くべき事なのか、ちゃんと理解できているのかという問題もある。端末が原因の不具合をキャリアショップに持って行ってもメーカーに聞いてくださいという事になる。
回線が原因ならその逆だ。

現在のように、何かあったらとにかくキャリアショップに持って行けば何とかしてくれるのは、これはこれで便利だろう。

完全分離で薔薇色の未来は少々夢見すぎな感が強いのではないだろうか。また、新たな弊害も生じる事だろう(キャリアショップではなく量販店が混雑しそうだ)。

 




ほとんどの人は毎日携帯のことなど考えて生きている訳でないのだ(周りは携帯の事を考えている人ばかりだという人がいたなら申し訳ないが)。

 

そして、キャリアが端末を扱わないとなると困るのが、周波数問題である。対応バンドとも言われる。
個人的には普通の人は周波数を理解するのはかなり難しいと思われる。端末側で対応している周波数と、キャリアが提供している周波数をそれぞれ理解するのは、興味がなければ中々難しいだろう。今後も5Gもスタンドアローンになったり、4Gからの転用も出てくるので、覚える事はまだまだ増える。

さらにプラチナバンドという言葉は知っているが、ではそれは何MHz帯で、Bandでいうならいくつかと聞かれてきちんと答えられる人がいるだろうか。ほぼ無理だろう。
販売側がきちんと書くべきだという意見もあるだろうが、真面目に細かく書くのか、単にざっくり「ドコモで使えます」などと書けば解決するのだろうか。
ちなみにドコモの5Gで使われているn79という周波数は、現在販売されているSIMフリー端末では対応していない場合が多い。特に海外メーカーのものはだ。

バンド問題ではとにかくプラチナバンドさえ対応していればフルバンドで問題なし、みたいな考えの人が一定数いるような気がしてならない。
使用する周波数にはプラチナバンドのような広いエリアや建物の中に浸透するようなものから、混雑地域での通信の高速化用で用いられるものなど、用途が異なる。
それらの特徴も理解しているのだろうか。

もちろんiPhoneだったり、シェアトップのドコモで使う場合は、適当に端末を選んでもある程度周波数が対応しており、4Gまでなら問題なく使えるとは思うが、それは結果的に使えたという話なだけで、正しく理解しておく必要はあるのではないだろうか。




その点、キャリアが販売するスマホなら、その辺りは一切考える必要はない。
きちんと接続試験も受けている。ちなみにSIMフリーでメーカーが販売しているモデルはそのような試験はされていない場合がある。

ただ、キャリア販売のスマホでもハイエンドモデルとミドル・ローエンドと呼ばれる端末では、自社の対応周波数であっても対応数が異なる事は、どれ位の人が知っているだろうか。
もちろん10万円するようなスマホの方が、そのキャリアで提供する周波数をフルに近い状態で対応している。一方で、2万〜3万円のスマホだと最低限となるケースがある。対応してしまうと、世界で大量に販売しているようなメーカーでもなければコストが掛かってしまうだろう。

キャリアは他社の周波数にも対応すべきと声高に言っているような人で、この辺りの認識がない人はもう少し調べた方が良いのではないだろうか。
また、この手の人たちは、あまり自分の感覚が世間の標準だと思わない方が良いだろう。
※Xperiaの新型モデルでも他社の周波数に対応するようになったが、価格が高騰しているのはたまたまだろうか。

 

完全分離や周波数問題にしても、本来は携帯にさほど興味のない自分の家族や職場や学校の周りの人たちが不満を言い出したら、初めて議論されるべきもののような気がする。

良かれと思って声を挙げた結果、また悪い方向に物事が進んでしまうのは、料金値下げの件でよく分かったはずである。
問題点などはキャリアやメーカーで自然発生的に解決すれば良いが、そうならない部分もあるのである程度落とし所は必要になるとは思うが、一部の熱心な人間の意見に左右されすぎな面も見受けられる。

 

 

一部のauショップでも端末購入時に転売対策が案内、箱にフルネーム記入の店舗もあり” に対して2件のコメントがあります。

  1. にひ より:

    小売店は最終消費者に販売するために存在している
    はじめから消費することを目的としていない購入は違法性が問われる

  2. 日本人を憂う者 より:

    完全分離で薔薇色の未来は来ます。改革には痛みが伴うものです。今は三大キャリアが儲け過ぎ。客は頭使わな過ぎです。その都度自分で考えて携帯と通信に金を払うべきです。

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