【注意】キャリア販売のスマホをSIMロック解除しても全キャリアの周波数帯が使える訳ではない

ここ最近、キャリア端末をSIMロック解除すれば、別のキャリアでSIMカードを挿しても問題なく利用できると思っている人が一部でいるようなので書いておきたい。

何を今更という、よく分かっている人は特に読む必要はない。

 

例えば、上のように思っている人は、ドコモの端末をSIMロック解除すれば、auやソフトバンクなどでも問題なく利用できるだろうと思う事だろう。
確かにSIMロック解除すれば、他キャリアのSIMカードは「認識」こそすれど、そのキャリアと同様、「快適」に利用できる事とイコールではない。

例として、ドコモの4G対応スマートフォンの一部機種の対応周波数は以下。


○がその端末が対応している周波数帯、グレーの色掛けがドコモでは使用していない周波数帯となる

SIMロック解除対応機種および対応周波数帯(PDF形式:606KB)|NTTドコモ

 

そして、使いたい他のキャリアの周波数帯も理解しておく必要がある。
以下、auとソフトバンクの例。

◆au


○がその端末が対応している周波数帯、グレーの色掛けがauでは使用していない周波数帯となる

SIMロック解除が可能なau携帯電話などの実装周波数帯一覧|au

 

◆ソフトバンク


○がその端末が対応している周波数帯、「*」がソフトバンクでは使用していない周波数帯となる

「機種別対応周波数一覧」をみる(PDF形式)|ソフトバンク

 



SIMロック解除して使う場合、ドコモの端末の対応周波数と、使いたいキャリアの対応周波数がどの程度対応しているかしっかり確認しておく必要がある。
あなたはそこまで理解できているだろうか(勿論、分かっている人は問題ないが)。
また、あなたの両親がそこまで理解して使えるだろうか。そもそもSIMカードの差し替えからできるのかという疑問もある。

別にキャリアで販売している端末は、SIMロック解除すれば他キャリアで使用している全ての周波数帯が解放される訳ではない。iPhoneなど一部の端末は全キャリア向けに周波数が対応しているが、Androidは注意が必要だ。

使用する周波数帯は海外でも異なる。なので、世界で売っているiPhoneでも各地域の周波数に対応した複数の型番が存在する。海外で買ったものと日本で買ったものでは対応周波数が異なる場合がある。

特にプラチナバンドと呼ばれる周波数帯(主に800MHz帯/900MHz帯。700MHz帯はまだそれ程広くはないのではないだろうか)に対応していないと、屋内のちょっと奥まった部分(大きな商業施設などは別だろうが)や地下街などでは通信ができなくなる場合もあるだろう。

一部機種を除き、キャリアの端末は他社のプラチナバンドまでは対応していない事が多い。

キャリアのハイエンドモデルを使っている場合、自社の対応周波数は多いが、SIMロック解除して他キャリアで使用すると、エリアが狭くなる可能性に加え、通信速度が低下する可能性も考えられる。

APN設定にしても最近の端末はプリセットされているものがあるが、使用中何かの拍子に外れる場合などもあるので、自分で多少なりとも中身が確認できるようにしておくのが望ましいだろう。




これはキャリア販売の端末だけでなく、SIMフリー端末にも言えるだろう。1.5GHz帯や3.5GHz帯に対応していない場合、エリアの広さにあまり影響ないと思われるが、混雑地域では通信速度が低下する可能性も考えられる。海外メーカーの端末だとこの辺りまで対応している端末はまだ多くない。

キャリアの端末は自社のキャリアに向けてきちんとネットワークも調整されている。


※1/28(木)追記
最近は5Gも展開され、まだまだ過渡期であり、各キャリアで5Gでのキャリアアグリゲーション(CA)や4G周波数の5G利用への転用など行っている。キャリアと端末メーカーの連携がしばらくは重要だとされている。

「iPhone 12」シリーズの発売で一番得したキャリア、損したキャリアはどこか?|@DIME

アップルでさえも5G対応において世界の主要キャリアと連携している(その割にはSIMフリー版も普通に発売日に販売する程の立場の強さだ)。
これから、キャリアで4G周波数の転用や5GのCAも進むだろう。そして、真の5G(SA方式)なども控えている。その時にSIMカードの扱いもまたどうなるか分からない(交換などが必要になる可能性がある)。
整備が落ち着いた4Gの末期と同じような感覚で利用すると、つまづく可能性もあるかもしれない。


なので、その辺りをしっかり理解していない人がSIMロック解除端末で、他キャリアのSIMを利用するのは少々難しいのではないだろうか。

多いケースではないと思うが、端末の周波数が対応しているからといって、使用先のキャリアでその周波数が利用できないという場合もある。
対応周波数は必ずしも他キャリアでの使用を保証するものではない。




昨今の携帯料金4割値下げ問題などで、中には「キャリアは端末販売禁止にしろ」と言っている人もいるが、仮にそうなったら上記の対応周波数の理解が皆がみんなできるのか、大いに疑問である。

家電量販店が整備すれば良い、メーカーが努力するだろうと思う人もいるかもしれないが、他人任せでいるのは少々心許ない。

ハイエンドモデルはともかく、価格の安い機種であれば対応周波数も限られると思われるので、使いたいキャリアの周波数と必ずしも一致しないケースも考えられる。
オンラインで購入する場合も購入前に端末の技術仕様を読んでおく必要がある。読んでいなくて使ってみたら繋がりにくいとなれば自己責任だ。
なお、メーカーの技術仕様のネットワーク部分はたまに間違っている場合がある(日本向けのモデルがあるのに海外向けモデルの内容が記載されているなど)。

なんだか、店内がごった返すのがキャリアショップから家電量販店に移るだけの様な気がしてならない。

勿論、MVNOとのセットで販売している機種や、対応周波数が豊富なiPhone等一部機種なら利用に大きな支障は出ないと思われるが、何かよく分からないけど大丈夫だろうという考えは避けたいところだ。

最近は5GのSIMフリー端末も出てきて、4G契約のSIMできちんと接続されるのかどうかも不透明な部分もあり、ややこしさにさらに拍車をかける。

 

 

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