割引で本体価格が下がっているドコモのP20 Pro、問われるSIMフリーP20の存在意義
度々記事にしているドコモのHUAWEI P20 Pro HW-01Kが、家電量販店においてMNPで実質0円、機種変更でも実質15,000円程で販売されている。
そこで疑問になってくるのが、タイトルは少々大袈裟だが、SIMフリーで発売されたHUAWEI P20の存在意義である。自分もSIMフリーのP20を持っているのだが、今、人に勧めたいかといえば疑問も出てくる。
ドコモのP20 Proは本体価格が頭金なしで103,000円程だが、家電量販店ではMNPでは22,000円程割り引かれ支払額は81,000円程、機種変更では4万円程の割引となり、支払額は6万円程となる。
月々サポートに関しては大雑把に書くと、MNPが3,300円/月×24ヶ月と高額だ。機種変更では1,950円/月×24ヶ月となる。
結果、月々サポートが適用される事によりそれぞれ実質0円、15,000円が実現する。
機種変更の月々サポートはMNPより少ない分、店舗での割引は機種変更の方が多くなっている。
対して、SIMフリーのP20は69,800円+税で、税込75,000円程である。MNPや新規契約で2年契約が必要になってくるが、ワイモバイルと契約すれば4万円台、他のMVNOでも新規、MNPで1〜2万円のキャッシュバックも行われているが、結局は回線の追加が必要になり、音声SIMだと縛り期間が発生するMVNOもある。
月々サポートを除外した本体価格で比較すると、P20 ProはMNPでの支払額は81,000円程、機種変更では6万円程となり、特に機種変更の価格と比較した場合はSIMフリーP20の通常価格の方が高い。回線の追加も不要で安く買えるのは魅力だろう。
なのでSIMフリーのP20のメリットとして思い付くのは、
・DSDVのデュアルSIM
・焼き付きを心配しなくて良い液晶
・本体サイズがややコンパクトで軽め
・メーカー純正アプリがプリインストールされている
点だろうか。
もちろんカメラはP20 Proの方が良い。バッテリーの保ちもP20はMate 10 Pro程持ちは良くないのは、使っていて実感している。なので、バッテリー容量がMate 10 Proとほぼ変わらないP20 Proの方が良いかと思われる。液晶はHDR表示非対応だ(YouTubeなどでHDR動画の再生ができない)。RAMもP20は4GBだが、P20 Proは6GBだ。
通信速度もP20 Proはドコモの最速の下り最大988Mbpsに対応している。
とはいえ、P20 Proも良い事だけではない。
P20 Proのデメリットとして、
・メーカ純正アプリが一部削除でドコモアプリで代替(後日メーカーのアプリストアでダウンロード可能予定)
・デュアルSIMではなくシングルSIM
・ファーウェイ純正の超急速充電器非同梱(ドコモでも取扱なし)
・有機EL採用による焼き付きへの懸念
が挙げられるだろうか。
メーカーアプリが一部削除でドコモアプリが代替なのは、ファーウェイ製スマートフォンをどの程度利用してきたのかもによるので一概に言えない部分はあるが、これまでP9/P10/Mate 9/Mate 10を使い倒してきた人にとっては不満が残る部分かもしれない。メーカーの電話帳や音楽アプリすらないのは驚いた。
逆にファーウェイ製を初めて使う場合やドコモ純正アプリを使ってきた人なら特に問題ないかもしれない。ドコモ純正アプリを使っている人がどれだけいるのかは分からないが。
純正の超急速充電器もファーウェイのサポートから購入はできるが、製品によっては「超」の付かない「急速充電」は可能なので、それ程気にする必要もないかもしれない。
有機EL採用による焼き付きの懸念も人によるため、デュアルSIMくらいがはっきりとしたデメリットになるのだろうか(この部分もどうでも良い人にはどうでも良いのかもしれない)。
サポートもドコモの補償が受けられるのは有難い。
機種変更の大幅な割引によって、よほど安く買える事でもない限りSIMフリーのP20を積極的に選ぶ理由も見当たらない感じになってきているのも否めない。
余程ドコモに抵抗がなければP20 Proで良いのではないかとも思ってしまう。
手持ちのドコモ回線の状況もあるだろうがそこと相談して検討してもらいたい。
個人的には現在月々サポートが適用されている人は、機種変更の場合、減額になってしまう人もそれなりにいるのではないだろうか。