【2019年9月時点】災害が起こった時に大手携帯キャリアはどんな支援措置を行うのか調べてみた

台風15号により千葉県が甚大な被害を受けており、通信事業者も携帯電話が繋がりにくい状況などが続いていた(現在は復旧)。
また昨年も西日本で豪雨災害なども発生している。

そこで今回のような災害が発生した時、大手キャリアはどのような支援活動を実施するのか、調べてみた。(※2019年9月時点)。
各社の公式ホームページのトップから辿って確認できる範囲でいくつか挙げてみたので、今後の参考程度になればと思う。

まず、共通事項として、ホームページのトップなどには「災害用伝言板」などが提供される。
また、どのキャリアを契約しているか問わず、誰でも利用できる臨時の公衆無線LANサービス(Wi-Fiスポット)が解放される。ネットワーク名「00000JAPAN」を選択する事で無料で利用できる。ただし、通信が暗号化されていない(セキュリティ対策がされていない)ので、個人情報の入力などには十分注意したい。
そして、無料充電サービスも提供される。各社のキャリアショップの営業状況も案内している。

以下、各キャリアの支援措置。

NTTドコモ

災害に伴う支援等について|NTTドコモ

主な支援は以下。

・データ通信の速度制限解除を実施
・付属品の無償提供
・携帯電話機購入時における特別割引の実施
・故障修理代金の一部減額等
・ケータイデータ復旧サービスの無料化
・一部手数料の無料化
・受付手続きの緩和
・「ドコモ光」の基本料金等を無料化【お客さまお申出要】
・「ドコモ光」等に関する一部機器の無償提供
・料金支払い期限の延長
・被災地支援募金

 

au(KDDI)

令和元年台風第15号の影響による停電に伴う支援について|KDDI
通信料金などの支援措置|KDDI

主な支援は以下。

【通信料金などの支援措置】
・月額基本料、付加サービス利用料の減額など
・支払い期限の延長 (2019年10月31日まで)
・一部手数料の減免
・au one net (auひかり) 移転時の工事費等の取扱い
・au one net (auひかり)のレンタル機器の取扱い
・受付手続きの緩和
・携帯電話修理費用の軽減
・携帯電話購入時の特別割引実施
・付属品の無償提供
・PC・スマホなどのデータ復旧サービスの支援措置
・電気料金などの支援措置
・携帯電話の貸し出し
・データ通信速度制限解除の実施

【支援物資・ボランティア活動等】
・飲料水の提供
・氷(クーラーボックス)の提供
・非常食(マジックライス)の提供

 

 

ソフトバンク/ワイモバイル

(更新)台風第15号に伴う支援措置について|ソフトバンク

主な支援は以下。ワイモバイルも共通となる。

【通信サービスに関する支援措置】
・追加データ購入料金の無償化
・携帯電話などの貸出内容・貸出
・ご利用料金の支払期限延長
・“ソフトバンク”のインターネット接続サービス、固定電話サービスの月額基本料金などの減免
・移転工事費の取り扱い
・電話機、接続機器などの破損、紛失に関する交換費用・修理費用の減免および無償化

【「ソフトバンクでんき」に関する支援措置】
・ご利用料金の支払期限延長
・不使用月の電気料金免除
・基本料金の免除

 

どのキャリアも特に大きな違いはないように見える。データ通信に関しては、各社で表現が異なるが、現在契約中のプランのデータ量を超えた場合でも追加料金不要で通常速度でデータ通信が利用できる。

その他、携帯電話本体の修理代金一部減額、料金支払い期限の延長なども実施される。

なお、これらが適用されるのは、災害救助法が適用された地域に「契約者住所」または「請求書送付先住所」や対象地域の「契約者住所」、「請求書送付先住所」の契約者に限られるため、誰でも適用される訳ではない点は注意したい。
また、対象地域であってもこちらから申し出が必要なものもあるので注意したい。

その他被災地域には、移動基地局車、移動電源車、発電機器等も運用している。KDDIは船舶型基地局「KDDIオーシャンリンク」を派遣した。ソフトバンクは可搬型基地局、可搬型衛星アンテナ、移動電源車、可搬型発電機などを搬入した。

大手キャリアの料金は高いと言っている人は、災害が発生した時にこのような措置が取られるという事を忘れてはいけないだろう。料金が高いなりの理由がここにもある。MVNOに移るのものよく考えてからの方が良いのではないだろうか。
程度にもよるが、あまりに料金値下げが要求されると、このような措置も削られる可能性がある。

 

続いて、いわゆる大手と呼ばれるいくつかのMVNO事業者の支援措置も見ていきたい。

 

UQモバイル(UQコミュニケーションズ)

令和元年台風第15号の影響による停電に伴う被害への支援措置について|UQコミュニケーションズ
令和元年台風第15号の影響による停電に伴う支援措置について(第2報)|UQコミュニケーションズ

主な支援は以下。

・ご利用料金の支払期限の延長
・Try WiMAX、Try UQ mobileの機器返却期間の延長
・UQ mobileサービスのデータ容量10GBを無償提供

 

 

IIJmio(インターネットイニシアティブ)

令和元年台風第15号の影響による災害にかかる災害救助法の適用について|インターネットイニシアティブ

主な支援は以下。

IIJmioモバイルサービス/IIJmioモバイルプラスサービスをご利用のお客様
IIJmioモバイルサービス/IIJmioモバイルプラスサービス 1契約ごとに9月分のバンドルクーポンを2GB付与します。
・本日(2019/9/18)より順次付与してまいります。お客様側のお手続きは不要です。
・全ての料金プランで一律2GBの付与となります。

IIJmioひかりをご利用のお客様
詳細決定次第、追ってご案内をさせていただきます。

 

mineo(オプテージ)

【A・D・S】mineo災害支援タンクの開放について|オプテージ

【2019年9月台風第15号の影響による停電 被災者支援】災害支援タンクを開放します|マイネ王

主な支援は以下。

・災害支援タンクから合計10GBまでのパケットを引き出し

mineoではデータ容量が月末までに少なくなってきた際に、足りない容量(一定の制限はあり)を引き出せるフリータンクという機能がある。災害時には特例で「災害支援タンク」が用意される。
ただし、条件は以下。

利用期間:災害救助法が適用または特別警報が発令された日から2週間。
※災害規模によっては延長する場合があります。
利用条件:残容量が1,000MB以下で引き出し可能
利用回数:1日1回
1回の利用容量:2GBまで
合計の利用容量:合計10GBまで

 

楽天モバイル

特になし。

 

OCNモバイルONE(NTTコミュニケーションズ)

特になし。配送遅延のお知らせのみ。

 

支援措置の内容の差はかなり大きいのではないだろうか。
メインとしてMVNOを利用しようとしている人も、このような災害時の対応の差も今一度考慮に入れてみると良いのではないだろうか。

 

 

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