ソフトバンクからAQUOS zero6が登場、しかしドコモのプラチナバンド非対応に〜SIMロック原則禁止の弊害か

9/28(火)にシャープがAQUOS zero6を発表したのに伴い、ソフトバンクからも販売される事が発表されている。

発売は10月上旬以降で案内されている。

“ソフトバンク”、世界最軽量の5G対応スマートフォン 「AQUOS zero6」を発売|ソフトバンク

 

※価格も案内されている事を確認。74,880円

AQUOS zero6|ソフトバンク

 

スペックは、ミリ波対応、6インチ以上4,000mAh以上のバッテリー搭載のスマートフォンとしては、最軽量の146gなどの特徴のあるが、ここでは対応周波数について見ていきたい。

SHARP AQUOS zero6 搭載周波数帯一覧|ソフトバンク ※PDFファイル

 



 

先述の通り、5Gはミリ波にも対応している。しかしドコモで使用されているn79には非対応となる。これは以前のソフトバンクAQUOSシリーズからそうなっている。

そして意外な事に、ここ数年のAQUOSシリーズで対応していたドコモのプラチナバンド(Band19)のLTEが非対応となってしまっている。これは誤記なのだろうか。
一方何故かauのプラチナバンド(Band18)には対応している。

なので、端末だけ購入してドコモで利用するのは、できない事はないが、多くの人にとって厳しいものになったのではないだろうか。

どうしたシャープとも言いたくなる。

これも10月からのSIMロック原則禁止の弊害だろうか。
一方、先日ソフトバンクの発表会の質疑応答の際に、ソフトバンク側としても以下の様な回答もしている。

――会見後の質疑応答でも、スマートフォンの対応周波数についての問いがありました。たとえばソフトバンクの独自ラインアップが、競合他社の用いる周波数に対応していくことはあり得るのでしょうか。

榛葉氏
現時点ではそんなに……と考えています。

寺尾氏
補足すると、グローバルで使える周波数(日本国内で各社横断で使える周波数)は当然、対応しています。

ただ、キャリア固有の周波数については、我々の(接続テストの)試験範囲に入ってこないと思いますので、そこはキャリアごとにやっぱり差が出てしまうんじゃないかなと思います。

これはどうしても、“キャリアの中央値”と言いますか、キャリブレーションしてまいります。やはり我々が選んだ端末は我々の周波数に一番最適化されていく。それは、設計上の構造として、そうなると思います。

ソフトバンク榛葉副社長インタビュー、「5G時代の新生活スタイル」に向けた施策の考えを聞く|ケータイWatch



キャリアとしては、自分の会社で販売しているスマホは自分の会社で使ってくれる客が快適に使えれば問題ないというスタンスなのかもしれない。

AQUOS zero6は搭載しているCPUからするとハイエンドではないので、Rシリーズなどはこれからどうなるか不明だが、今回の変更は少し驚きではある。

 

周波数の話でよく出てくるiPhoneに関しては、これはアップルの商品であり、ソフトバンクが企画して販売している商品ではない。なので、搭載周波数もアップル側が決めて自社で負担しているものと思われる。世界で売るのでそれ程コストアップという訳でもないのかもしれない。

 

しかし、ここ最近はMNPもし易くなっており、わざわざ端末だけ買って回線は他社の回線で使うという必要性も薄れてきている感じもある。

個人的にもキャリア販売の端末が他社の周波数に無理に対応する必要も義理もないと思っている(もちろん対応していればそれはそれで嬉しいが)。気に入らない人はSIMフリー版を買えば良いのだ(GalaxyなどSIMフリーに消極的な機種の場合は残念ではあるが)。

5Gも始まったばかりなので、キャリアから購入した端末でそのキャリアの回線(またはMVNO)で利用する方が、安定はしているとは思う。

中にはキャリア端末は全周波数対応しろという声もネットでは聞くが、それについては以下のような記事もある。



法林氏:「全キャリアの周波数に対応してよ」と言う人もいるけれど、「なぜ使いもしない周波数のお金を払うんだよ」ってことになる。例えば、僕がauユーザーだとする。「国内で販売する端末はドコモでもソフトバンクでもつながるように、すべての周波数をサポートしてください」って話になると、僕は使いもしないドコモとソフトバンク用の周波数に接続するためのコスト、例えば端末のアンテナを設計するコストや接続試験のためのコストを間接的に払うことになるわけですよ。「全周波数をサポートしてよ」って主張している人たちは、こういうコスト構造をわからずに、好き勝手なことを言ってる。

石川氏:そうなんですよ。

石野氏:ソフトバンクがもしGalaxy Fold 3を出したら、ほかの会社の周波数のテスト代で30万円を超えるんじゃないですかね。だから、総務省もそこまでは言及していないんですよ。キャリア側も、他社の周波数に対応するかどうかはメーカーの任意で、そこまでの強制はしていないということになっている。パブリックコメントでもそういう風に出ています。他社の周波数もちゃんと対応しろというのは、一部の人が言っているだけ。

スマホのSIMロックが原則禁止になる一方でイオンモバイルのセット販売が好調な理由|DIME

 

日本ではまだまだキャリアから購入して使っている人が多いと言われている中で、全周波数対応しろと言っているのは本当に一部の人なのだろう。その人達のためコストが上がってしまうのはキャリアとしては考えものだろう。

全周波数対応するにしても、各キャリアが協調するなど、これまでの作り方から変えないといけないと思われる。

 

最近iPhone 13購入意欲調査でも、購入する場合はキャリアからの購入は7割程となっている様だ(7割は購入検討していないのはアレだが)。

iPhoneユーザーの3割がiPhone 13シリーズを購入検討 一番人気は「iPhone 13(128GB)」――MMD研究所調べ|ITmedia Mobile

 

有識者などもやたらと端末と回線の分離を求めている声も聞くが、現時点では決して多くはなさそうだ。

 

 

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